名古屋市内の自動車整備工場様より、自動車のオートマチックトランスミッションのオイルを自動で効果する装置の修理をご依頼いただきました。
20年以上前の装置で、当時のメーカは、他社と合併しているとのこと。
現在のメーカが、サポートしているものの交換用の部品はないために、修理サポートは受けられないとのことでした。
メーカが、制御基板が原因との見解を出されたことと、当社が近くだったこともあり、お問合せいただきました。
ご連絡をいただいた後、すぐに伺い、装置の正常な動作、異常動作をご説明いただき、取扱説明書とともに、本体を引き取りました。
1) トルコンチェンジャーの正常な動作
トランスミッションの中にある古いオイルを抜き取りながら、新しいオイルを入れることをオートマチックに行える装置のようです。 正常に動作していないためか、当社工場内に保管している間にオイルがあふれるトラブルが発生しました。
2) 故障の症状
故障の症状は、古いオイルを抜き取ることができないことです。
3) 調査作業概要
機械部のメインは、オイルを循環させるポンプと、オイルの行き先を変更するための切り替えバルブです。
電源を入れたまま、制御基板にあるロジックICの波形を追っていきます。図面がないために、出力のリレーから追っていきます。また、こういった作業を想定して設計されていないために、基板が奥まったところにあり、プローブをあてるのも一苦労です。 即席でエクステンションケーブルを自作し、基板を引き出して調査しました。
1) 調査の結果(問題解決ポイント①)
ポンプを動作させるためのリレーが動作していないことに着眼し、試しに、他のリレーと交換して みたところ、動作することが確認できました。
2) 部品の手配(問題解決ポイント②)
同型のリレーを探しますが、現在は購入不可能なことが判明。同スペックのリレーを手配しようと しますがピンコンパチではないために、ユニバーサル基板でリレー実装用の基板を作成しました。
実装されているリレーは全てリニューアルすることとしました。
実装時は、他の部品や装置の本体側へ干渉しないよう慎重にレイアウトを検討し、実装していきます。
最後は、お客様へお届けし、動作確認いただき完了となりました。